第9回:陶芸は4つの作り方が基本!成型方法の特徴やメリット・デメリットを紹介

陶芸の手引き
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「陶芸を始めよう」と思ったとき、どんな作り方をイメージしますか?

電動ろくろ?それとも、ひも状の土を手で積んでいく方法?

どちらも正解ですが、陶芸では大きく4つの成型方法があります。

  1. 手びねり
  2. ろくろ
  3. タタラ
  4. 鋳込み

基礎となるこの4つの手法を知り、好きな作り方を見つけたり、手法を組み合わせたりして幅広い作品を作ることができるんです。

では具体的にどんな作り方なのか、それぞれの手法の特徴やメリット・デメリットをご紹介します。

手作り感を出すなら「手びねり」

土で平たくして底を作り、その上にひも状にした土を積み上げていく作り方を「手びねり」とか「ひもづくり」と言います。

ひとつの土の塊を指で押し伸ばしながら作る方法は「てづくね」「たまつくり」と呼ばれ、厳密に言えば異なる作り方です。

名前の通り、手でひねる(積み上げて厚み・形を整えていく)ので、手作り感のある作品ができます。表面にボコボコと手のあとが残るので、まさに一点もの。

手回しろくろと呼ばれる回転台だけで作ることができ、自宅で作りたい方や電動ろくろを上手く扱えない人でも始めやすいのがメリットです。

大きなものを作る場合や、複雑な形状を作る場合に向いている作り方ですが、厚みが出て重くなりやすいので注意が必要。

均一なものを作るのが難しいのもデメリットとも言えますが、不均一さが味となる作り方です。

薄くて使いやすい器を作るなら「ろくろ成形」

「ろくろ」という回転台の上に土を乗せ、回転する力を利用して作る方法を「ろくろ成型」や「水挽き」と呼びます。

一般的にイメージされる陶芸の作り方と言えば、ろくろ成型の姿かもしれませんね。

今は電気を使って自動で回転する「電動ろくろ」が主流ですが、その前は「蹴ろくろ」という足で蹴ってろくろを回転させるろくろが使われていました。(今でも好んで使っている作家さんはいます)

ろくろ成型の大きなメリットは

  • 均一な作品ができる
  • 早く大量に作ることができる

という点です。陶芸の窯元などで職人さんが作っている器は、大半がろくろ成型によるもの。

同じ形・サイズのものを作るためには訓練が必要で、土をろくろに乗せた後に行う「土殺し」も習得するまでには時間がかかります。

ろくろ成型のデメリットは、基本的に円状のものしか作れないということ。

成形後に手を加えて形を変えることはできますが、回転させて遠心力を使っているため、複雑な形のものや角柱などは作ることができません。

また、土殺しができないと土の中心がブレて均一な作品を作ることができないので、習得難易度は高いでしょう。

大きなお皿も作りやすい「タタラ作り」

土を薄い板状にし、石膏型などに沿わせて成形することを、タタラ作りと言います。

タタラ板と呼ばれる細長い板を使って土の塊をスライスすれば、板状の土(=タタラ)を作ることができます。

ローラーなどを使って、クッキー生地を作るように薄く伸ばして作ってもOK。

そうして作ったタタラを円筒状のものに巻きつければコップを作ることができますし、タタラを少し乾燥させて硬くしてから組み合わせれば立方体も作ることができます。

食器などは、作りたい形の石膏型を作ってタタラを沿わせて作ることが多いです。

大きなお皿も、ろくろ成形だと難易度が高いのですが、タタラ作りだと比較的簡単に作ることができるのがメリット。

簡単とは言っても

  • 土を均一の厚さにスライスする
  • 焼き上げたときに歪まないよう丁寧に扱う
  • タタラ同士はしっかり接着する

といった点を気をつけないと、同じものを作るのが難しかったり、失敗してしまう原因になったりします。

同じものをたくさん作るなら「鋳込み」

タタラ作りでも石膏型を使いますが、もっと効率的に同じものを作るなら「鋳込み」という方法がオススメ。

土をドロドロの液体状にした泥漿(でいしょう)を、石膏型に流し込んで作る方法です。

主な作り方は2つ。

  1. 蓋のない石膏型に泥漿を流し入れ、一定時間後に流し出す
  2. 厚みぶんの隙間が空いた石膏型に泥漿を流し入れ、圧力をかけながら一定時間置いて流し出す

作りたいものの形状によって、どのような型を使うか考える必要があります。

同じ形のものを効率的に量産できるため、大手の窯元ではこの作り方が主流です。電動ろくろで作るよりも確実に同じ形・サイズのものを作ることができます。

ただし、石膏型を作ったり泥漿を準備するためには特別な材料や道具、設備が必要となりますので、まったくの初心者が取り掛かるにはハードルが高いと思います。

形が複雑になってくると石膏型を作るのも難しく、置いておく時間の設定にも知見が必要となります。

また、泥漿は基本的には磁器土で作りますので、「さまざまな種類の土を使いたい」「陶土の柔らかい感じが好み」という人には向かないでしょう。

成形のまとめ

一口に「陶芸」と言っても、さまざまな作り方があり、それらを組み合わせてオリジナリティのある作品を作ることができます。

ですが、基本的には

  1. 手びねり
  2. ろくろ成型
  3. タタラ作り
  4. 鋳込み

という4つの作り方が基本です。

作りたいものを実現するためにどの手法がいいのか、ぜひ参考にしてみてください。

これらを一通り習得すれば、自分好みの作り方も見つかると思いますよ!

文:ユキガオ 

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