陶器の部位の名称、知ってますか?一般的な呼び方と場所をわかりやすく紹介

2019.03.06

普段、陶磁器の食器を使うときは「お茶碗」や「湯のみ」といった名前で呼ぶことが多いですよね。

でもそれはあくまで器の形や用途による名前。

実は器には、細かい部位を指す名称があるんです!

陶芸家さんやお店の人と話していて、こんな言葉を聞いたことはありませんか?

「高台が〜」
「見込みの形が〜」
「口づくりが〜」

これは全て、陶器の部位を表す言葉なんです。

かくいう筆者も、陶芸を始めてから知ったこと。部位の名前と場所を一致させるのに苦労しました…

だけど部位の名称を覚えれば、器を見るときもその違いを楽しめますし、作家さんの話もより面白くなります。

ぜひ覚えてみてくださいね!

 

お碗型の陶器の部位名称

まずは一般的なお碗型をした器の名称をご紹介します。

これは湯のみのように細長い形になっても同じですので、一度覚えておけばいろんな器に応用できますよ。

基本的には、人の体の部位に例えて名付けられているので覚えやすいと思います!

 

口(口縁)

器の縁にあたる部分を「口(くち)」または「口縁(こうえん)」と呼びます。

ここは厚みを見ることが多く、ぽってりした厚めの口縁や、薄くて繊細な口縁などさまざま。

また、実際に人の口が当たる部分ですので、見た目の雰囲気だけでなく口当たりの良さも重要です。

ただし、もっとも欠けやすい部分ですので、ぶつけて衝撃を与えたりしないよう気をつけたい部分。

 

器の胴体に当たる部分です。口から腰までの間を指していて、平らなお皿にはありません。

この部分に絵付けをしたり釉薬の変化をつけたりすると、横から眺めたときに見やすくなります。

 

腰は、胴の下から高台脇までの間です。器の下の方が出っ張った形の器だとわかりやすいと思います。

ここが出っ張っている器で言えば、抹茶茶碗などがわかりやすいですね。

腰から高台脇までが一直線に流れるような形では、腰がない場合も。

 

高台脇(こうだいわき)

名前の通り、高台の付け根に当たる部分です。

鑑賞する際に気にすることは少ないと思いますが、問題は陶器を作るとき。

ここは器の中でも90度近い鋭角になっているので、釉薬掛けをするときに釉薬が溜まってちぢれる恐れがある部分なんです。

 

高台(こうだい)

おそらくよく耳にする器の部位は、この高台じゃないでしょうか?

器の底で器を支えている部分を、高台と呼びます。高台があることで器を持ち上げるときに指が入りやすくなります。

はっきりと高台の形が見えないものや、高台がまったくないものも。持ち上げない器であれば高台がなくてもいいですね。

作るときには、削り出して作る「削り出し高台」や、後からひも状の土をつけて高台を作る「付け高台」などがあることを覚えておきましょう。

 

陶器の通常は見えない部分や内側の名称

先ほど紹介したのは、器を使う状態・テーブルに置いた状態で見える部分の名称でした。

続いては、置いた状態では見えない部位や、「そこにも名前があるの?」という部位の呼び方を紹介します。

 

見込み

見込みとは、器の内側全体を指すこともあれば内側の底のあたりを指すこともあります。

平らな皿であれば底全体が見込みになりますので、ここに絵付けをしたり釉薬の表情を付けたりして楽しむことができます。

お碗型の器の場合、中身を入れると見えなくなってしまいますが、食べ終わったときに絵が出てくるなどの仕掛けがあると楽しいですよね。

 

高台裏

高台の内側の部分です。高台内とも言います。

普段使うときには見ることのない部分ですが、ここに作者のサインが描かれていることもあるので、陶芸をやっている人は器をひっくり返して高台裏を見ることも。

こちらも釉薬がかかっていたり素地の焼き締めだったりさまざまな表情を楽しめます。

 

畳付(たたみつき)

畳に付く部分、ということで、高台の底を畳付と呼びます。

茶道であれば畳にそのままお茶碗を置きますので、底が畳に付きますよね。そのイメージで覚えるといいでしょう。

ここは釉薬がかからず、陶器の場合はザラザラしていることがありますのでテーブルに置く際には注意してください。

ランチョンマットなどを敷いておけば安心です。

 

徳利型の陶器の部位名称

陶器にはいろいろな形がありますので、形によっては部位が増えることも…

たとえば徳利(とっくり)は、口が小さく中がほとんど見えない形になっています。

このような場合、部位の名称が少し増えるのです。

 

口の下のくびれている部分を首と呼びます。横から見ると、まさに人の首のあたり。

徳利に限らず、一輪挿しなどでも見られる場所です。

首が細く長い形のものは、その見た目から「鶴首(つるくび)」と言われます。

 

首から胴にかけての部分が、肩です。

こちらも絵を見ていただければ、名前のイメージがつきますよね。

肩の張り出し具合によって器の印象が変わりますので、このような形状の器にとっては重要な部分なのです。

 

陶器の部位名称まとめ

陶芸を習うと「もう少し見込みを…」とか「腰が膨らんでいるから…」といった注意を受けることもあるのですが、はじめはどこを指しているのかわからないんですよね。

だけど、一度覚えてしまえば何にでも応用できるのでまとめて覚えてしまいましょう。

また、部位の名前を覚えるということは、それだけ陶器の見所が増えるということでもあります。

普通の人なら見ないような高台裏や、横から見たときの胴と腰のバランスなど、新しい視点で器を楽しんで見てくださいね。

 

文:ユキガオ

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